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欲をなくそうとするほど、欲に支配される――あなたの中の「もうひとつの欲」
「欲を捨てなさい」と言われて、素直に従える人はほとんどいません。
むしろ、我慢すればするほど心の奥がざわつき、
気づけばスマホを開いて、エントリーボタンに手が伸びている。
でも、欲を“敵”にする必要はないんです。
トレードに限らず、仕事でも人間関係でも、
欲をどう扱うかが、行動の質を決めます。
「強欲」と「知的好奇心」は同じ根から生まれる
たとえば、相場で利益を伸ばそうとする強い欲も、
「なぜ負けたのか」を探ろうとする知的好奇心も、
どちらも「もっと良くなりたい」という同じ根っこから出ている。
前者は焦りに燃え、後者は静かに燃える。
その違いを生むのが、ルールです。
ルールは、自分の中の炎を「制御するためのフレーム」。
燃え尽きずに、長く灯し続けるための器なんです。

欲を観察することから、すべてが始まる
トレードでも人生でも、欲を抑えつけるより、
「いま自分はどんな欲に動かされているか?」と観察することが、
冷静さを取り戻す第一歩になります。
それはまるで、瞑想のような時間。
欲を否定するのではなく、意識の光を当てるだけ。
すると、行動が変わっていく。
知的好奇心のほうへ、少しずつ舵を切れるようになる。
ルールは、未来の自分を守る“言葉”
冷静なときに書いたルールは、
感情が揺れたときの自分を助けてくれます。
「ここまで」と線を引くことで、
“強欲”に飲み込まれそうな自分を救う言葉になる。
だからこそ、ルールとは「自分が自分に宛てた手紙」なんです。
焦りや迷いの中でも読み返せるように、
シンプルで、具体的で、誠実な言葉で書いておくこと。
それが、トレーダーの真の武装です。
欲を味方にしよう
欲をなくすことはできません。
でも、欲を磨き、方向を変えることはできます。
「もっと勝ちたい」から「もっと知りたい」へ。
そのわずかな転換が、すべてを変えます。
この記事の続きでは、
「強欲の正体」と「知的好奇心の育て方」について詳しく掘り下げています。
