はじめに
「健康のために、もっとちゃんとしなきゃ」 そう思って、予定を詰め込んだり、厳しい食事制限に挑んだりしていませんか?
もちろん、運動や食事管理も大切です。
でも、ふと気づくと、一番調子が良いのは「特別なことを何もしていない日」だったりします。
実は、私たちの体には、私たちが思う以上に優秀な「元に戻る力」が備わっています。
「ホメオスタシス」という、体の中にいる一番の味方
私たちの体には、ホメオスタシス(恒常性)という仕組みがあります。
難しい理屈は抜きにすれば、それは「勝手に元の状態に戻ろうとする力」のこと。
- 夜更かしをすれば、自然と眠くなる。
- 食べすぎれば、翌日は食欲が落ちる。
- 疲れがたまれば、休みたくなる。
私たちの意志とは関係なく、体はずっと、24時間休まずに微調整を続けてくれています。
なぜ、私たちは調子を崩してしまうのか?
それでも体調を崩してしまう時、それは「体が悪い」からではありません。
多くの場合、体が戻ろうとする前に、また次の「無理」を重ねてしまっているだけなのです。
- 寝不足なのに、さらに予定を詰め込む。
- 胃が疲れているのに、同じように食べ続ける。
- 心が悲鳴を上げているのに、「もうひと踏ん張り」を強いる。
回復の邪魔さえしなければ、体は勝手に戻っていける。
健康の秘訣は「何かを足すこと」ではなく、「回復の邪魔をしないこと」にありました。
QOLの鍵を握る「レジリエンス」という考え方
ここで、もう一つの大切な言葉を紹介します。
レジリエンス(回復力)です。
これは、決して「折れない強さ」ではありません。
竹のように、風にしなやかに揺れても、またスッと真っ直ぐに戻ってこれる力のことです。
毎日を健やかに過ごしている人は、決して落ち込まないわけでも、体調を崩さないわけでもありません。
ただ、「戻り方」を知っているのです。
【健やかな「戻り方」のヒント】
- 「今日はダメな日だ」と、今の状態を認める。
- 「疲れたらお風呂に浸かって22時に寝る」など、自分なりの立て直し手順を持つ。
- 上手くいかない自分を、責めすぎない。
この小さな「扱い方」の差が、翌日以降のQOL(生活の質)を大きく左右します。
健康もメンタルも、「戻れるように」整えておく
健康やメンタルは、必死に「強く保つ」ものではなく、「戻れるようにしておく」もの。
そう考えると、私たちがやるべきことは意外と少ないのかもしれません。
無理を重ねず、回復の時間を奪わない。
それだけで、私たちの心と体は、本来持っている素晴らしい機能を発揮してくれます。
おわりに:今年一年、頑張った自分へ
年末は、つい一年を振り返って「もっとあぁすれば良かった」「努力が足りなかった」と反省しがちです。
でも、今日この日までたどり着けたのは、あなたの意志力だけではありません。
必死に戻ろうとしてくれた体と、それに応えて戻ってきた心があったから。
それだけで、今年は十分すぎるほど「いい一年」だったと言えるのではないでしょうか。
来年、何か新しいことを無理に始めなくてもいい。
ただ、「ちゃんと戻れる自分」を置いておく。
それが、自分の健康とQOLを守る、いちばん静かで、いちばん確かな準備です。
皆さま、どうぞ心穏やかな年末年始をお過ごしください。
こちらの記事もよろしければお読みください。健康に過ごすこと、過ごせること、それが幸せなことだと思います。
年末年始に考えたい「疲れ」と「乱れ」の違い ―― 脳・心臓・肝臓の「ビッグ3」を守る身体の整え方
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