日経平均株価が、過去最高値を更新した。
そんなニュースが流れるたび、
胸の奥に、言葉にしにくい感情が浮かび上がる人は少なくないはずです。
嬉しい、というよりも。
期待、というよりも。
どこか、もやもやする。
上がっている。
盛り上がっている。
なのに、自分は何もしていない。
このとき多くの人の内側で、
静かに、しかし確実に動き出しているものがあります。
それが、
FOMO(Fear of Missing Out) という感情です。
1. FOMO(取り残される恐怖)とは何か:冷静さを奪う現代の病
FOMOとは、
「自分だけが大切な機会を逃しているのではないか」
という不安のことです。
誰かが得をしていそうなとき。
世の中が前に進んでいるように見えるとき。
自分だけが、その流れの外にいる気がするとき。
焦り。
取り残され感。
比較。
それらが絡み合って生まれる、
静かだけれど、判断を狂わせる感情。
FOMOは、
冷静さを少しずつ削り取り、
本来なら選ばなかった行動を
「今しかない」という言葉で正当化してしまいます。
2. あなたが弱いわけではない。脳の「仕様」が警報を鳴らしている
ここで、一つだけ
はっきりさせておきたいことがあります。
FOMOを感じるのは、
あなたが弱いからではありません。
それは、人間が
群れの中で生き延びてきた動物である以上、
極めて自然な反応です。
進化の過程で、人間の脳は
「集団から取り残されること=危険」
として学習してきました。
だから、
- 皆がやっている
- 世間が盛り上がっている
- 自分だけが乗っていない
こうした状況に置かれると、
脳は自動的に警報を鳴らします。
「今、動かないとまずいのではないか?」
これはバグではありません。
仕様です。
3. 認知のねじれ:最高値更新が「何もしないこと」を罪に変える
日経平均の最高値更新は、
FOMOを刺激するには、あまりに分かりやすい材料です。
上がっているのに、乗っていない。
でも、もう高すぎる気もする。
ここが天井かもしれない。
それでも、さらに上がるかもしれない。
これらの矛盾した思考が、
同時に頭の中に存在する状態。
それが、
強烈な認知的不協和です。
本来なら、
「今は様子を見る」という判断も、
十分に合理的な選択です。
けれどFOMOが強くなると、
「何もしないこと」そのものが、
まるで間違いであるかのように感じられてしまう。
この瞬間、人は
未来を見て行動するのではなく、
感情を処理するために行動してしまいます。
4. 比較の罠を外す。「乗っていない相場」は損失ではない
冷静に考えれば、
自分が買っていない資産が上がっても、
それはあなたの損失ではありません。
それでも苦しくなるのは、
「比較」というレンズを通して世界を見てしまうからです。
誰かの利益を、
自分の機会損失として感じてしまう。
でもそれは、
相場の問題ではありません。
人間の認知の問題です。
相場は、ただ動いているだけ。
苦しさを生んでいるのは、
その動きをどう解釈するか、という
私たちの側なのです。
5. シンプルな鉄則:FOMOを感じた瞬間に、手は止める
ここで、Re: Traderとして
とてもシンプルなルールを置いておきます。
FOMOを感じているな、と思ったら
その場では動かない。
それだけです。
- 焦りを感じたら、判断しない
- 取り残された気がしたら、様子を見る
- 乗り遅れたと感じたバスには、乗らない
これは、臆病になるためのルールではありません。
感情と行動を切り離すための、最低限の知恵です。
結び:感情の波を観察し、自分の「手番」を自分で決める
FOMOを感じない人になる必要はありません。
それは、人間である以上、無理な話です。
大切なのは、
「今、FOMOが出てきているな」
と気づけること。
その気づきが生まれた瞬間、
私たちは
感情に支配される側から、
感情を観察する側へと立場を変えられます。
相場が最高値を更新しても。
世界が騒がしくなっても。
自分の手番は、
自分で決めていい。
FOMOを感じることと、
FOMOで動くことは、別の話です。
その違いに気づけたとき、
相場も、人生も、
少しだけ静かに見えるようになります。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
【編集後記:情報の嵐を抜けて、凪の場所へ】
市場が熱狂し、数字が踊る。そんな「FOMO(取り残される恐怖)」の波に
飲まれそうになったときこそ、あえて全ての端末を閉じ、
情報の届かない場所へ自分を隠してあげてください。
誰がいくら稼いだか、次に何が上がるか。
そんな喧騒が嘘のように思える、圧倒的な静寂と凛とした空気が流れる場所。
そこで一度、深呼吸をして自分を取り戻す。
狂乱の相場に振り回されない「自分軸」を取り戻すための、贅沢なエスケープをここから。
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